この企画では、40歳未満の中小企業の社員、もしくは個人事業主で年収600万円以上ある方へインタビューを行います。大企業なら年収600万円はざらにいますが、中小企業の社員や個人事業主として600万円は、成功の1つの基準と言えます。
考え方や姿勢、ビジネステクニックやノウハウ、秘話をたっぷり聞きました!再現性のあるエピソードが多数出てきますので、みなさんも是非参考にしてみてください!
第7回目は、不動産業界に長く在籍し、現在マネージャーを務める35歳の『井原』さんです。
新卒で大手金融機関に入り大企業を経験し、コンサルティングファーム、外資系不動産投資顧問会社を経て、現在は創業9年目の不動産ベンチャーで営業マネージャー、経営企画など幅広い業務に携わっています。
大企業から中小企業、ベンチャーを経験した『井原』さんに、それぞれの良さや実態について語っていただきました!
不動産ベンチャーで営業マネージャー・経営企画を務める「井原」さんのプロフィール
職種:営業・経営企画など
役職:マネージャー
業界:不動産業界
[過去の職歴]
職種:①営業・企画、②分析・調査、③営業
役職:①調査役(課長補佐的な職位)、②シニアアソシエイト、③マネージャー
業界:①金融、②コンサルティング、③不動産投資顧問
新卒で大手金融機関(銀行)に入社し、約9年勤めました。入社と同時に、社内公募制度で不動産関連の最高峰と呼ばれる資格を取得する研修生になり、1年で合格しました。
その後は、主に不動産に関するストラクチャード・ファイナンスに従事しました。
最後の数年間は、海外の不動産に関するファイナンスを担当し、大きなディールをまとめたことで社長賞を受賞したこともあります。
銀行を退職した後、コンサルティングファームを経て、外資系不動産投資顧問会社でアクイジション(新規投資案件の取得)・ディスポジション(投資案件の売却)を1件ずつ経験しました。
現職は、不動産のプリンシパル投資(自己投資)を主に、不動産投資顧問業や不動産テック関連の事業を展開している会社で、創業9年目の若い会社です。
私は、昨年から、現職で案件のソーシングや営業戦略の立案、新規事業の開発など様々な業務に携わっています。
不動産ベンチャーで営業マネージャー・経営企画を務める現在の年収を教えてください
800万円
不動産業界でキャリアップをしてきたご自身の強みを3つ教えてください
・ロジカルな思考・分析力(以下2つの強みの源泉)
・誰にでも遠慮しない生意気力(コミュニケーションのスタイル=キャラ)
・最後はどうにかなるだろうという楽天的な自信(あらゆる経験を糧にしようというポジティブさ)
⇒プログラマー年収インタビュー(リアルなプレイヤーの声が聞ける!!)
金融からコンサルティング業界、外資系不動産からベンチャーまで経験した中での転機を教えてください
銀行で海外案件を担当するチームの立ち上げに関与
きっかけは、たまたま英文のメールに返信しなければならなくなった上司からの「だれか英語できる人?」との呼びかけに「私やります」と即答したこと。
実際には当時は英語など殆ど経験がなく、ひどいレベルでしたが、これを機に、部内で「英語ができるヤツ」と認識されて海外担当に。
大手金融機関で新しいビジネスを展開するのはとても骨の折れる仕事で、海外支店や本部の様々な部署との調整・交渉が続きました。
おかげで、大きな組織を機能させるための仕組み(抵抗勢力のように見える組織も、彼らなりのロジックや正義を抱えていること) や、自分たちの扱っている商品の特殊性(自分たちの常識が如何に狭い世界でしか通用しないか)など、たくさんの気づきを得ることができました。
また、英語力もこの期間にずいぶんと改善されました。
外資系不動産投資顧問会社で新規案件をクローズ
無謀にも近い案件で、投資家招聘は難航しましたが、「上司が『もうやめよう』というまでは絶対に諦めない」と決めて、粘りに粘った結果、運良くまとめることができました。
今振り返っても危ない橋を渡ったなと感じますが、結果として大きなボーナスとともに、難しい案件をクローズさせたという貴重な経験を得ることができました。
現職への転職
通常、不動産業界で特に外資を経験した人は、大きな金銭的ボーナスを求めてキャリアアップを目指すのが通常です。
しかし、私は、金銭的なアップサイドを捨てて、労働時間を半分にする(前職までは明け方まで働くのが普通でしたから)ことを目指しました。
実際、家族との時間も大幅に増え、これまで知り合うことのできなかった人たちとの交流も増えましたので、これも私の人生の中で貴重な経験になっていると信じています。
大企業か中小企業かベンチャーか、どうキャリアを歩むべきか悩んでいる人にアドバイスをお願いします
大企業/中小企業、それぞれに一長一短があります。
大切なのはそれぞれのポジションで何を得るか、得ようとするかだと思います。
大企業でしか得られない知識・経験もあるでしょうし、一方で、大きな組織の弱みを知ることも大企業で働くメリットです。
ただ受動的に、上司に言われたことだけをこなす仕事の仕方では、どのような仕事をしていようとも、その経験を違う環境で活かすことは難しいでしょう。
似たような職場、似たような業務でキャリアを終えることになります。
どこかで腹をくくって、強引に状況を突破した経験が、自分のキャリアの殻も破ってくれるのだと思います。
なお、ベンチャー企業や中小企業は、働き方の自由度や組織のフラットさがありますが、雰囲気はマネジメントのキャラクターによって大きく異なりますし、福利厚生面でも大手よりは劣後します。
中小だからといって、すべての会社で、私のように労働時間半減が実現できるわけではないと思います。
そのあたりは、ご自身の経験と目指すべきキャリア・価値観と、入社する企業の状態をよくご確認の上、チャレンジされると良いかと思います。
編集後記
井原さん、ありがとうございました!
井原さんのインタビューでまず特徴的だったのは、若い頃にがむしゃらに貪欲に仕事をこなす、ということです。
過去にインタビューさせて頂いた方と共通する部分ですが、若いころはとにかく挑戦してみる。
できるできないに関係なく飛び込んでみて、失敗してもいいからやってみる。その挑戦するマインドと失敗が後に大きな経験として生かされるからです。
2社目の外資企業については、やはり一般的に言われているように激務のようですね。
外資はUPorOUTといわれるように、結果が出せなければクビになります。
最近はNewsPicksの記事で、大手のコンサルティングファームの代表者が、現在はUPorOUTのような文化は無いと言っていましたが、まだまだ改善されているのは一部の企業のみのようです。
とはいえ、外資系のコンサルティングファームや、投資銀行のような大手は人気で、国内大手企業から挑戦するために転職する人が多いです。
井原さんのように大企業から外資系企業、そしてベンチャー企業へうつるのは今どきのキャリアアップ、転職の仕方といえます。
外資系企業でマネージャー、パートナーへ上り詰めるキャリアアップも魅力的ですが、ベンチャー企業の方が成功すればそれよりも大きな対価が得られると思います。
ベンチャー企業で結果を残し認められれば、そのまま取締役就任→上場して株式で報酬を得ることができますし、ベンチャー企業で会社経営のノウハウを得て自ら起業することも可能です。
ベンチャー企業への転職は、大手で経験したことを再度現場で活かして挑戦したい人や、起業するにあたって一度ベンチャーで経営全般の経験をしたい人がいるようです。
起業する場合は当たり前ですが、自分一人か数人のメンバーで起業します。
大手企業にいると小規模の企業・チームの感覚を得られませんから、一度ベンチャー企業でいろんな勉強をするというのは納得のいく考え方ですね。
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