SESからフリーランスで年収が大幅アップ!未経験者の選択とは?

IT/WEB系エンジニアになるために、とりあえずSES企業(システム・エンジニアリング・サービス)に勤める方法があります。一部SES企業では入社難易度が低いため、実現は容易です。

しかし未経験でも入りやすい一部SES企業は、同時に給料が上がりにくくなっています。そのため「転職」又は「フリーランスになって独立」という道を検討することになります。

その様な方の判断の助けになるように、フリーランスの年収の実態をお伝えします。また年収が低くてもSES企業への在籍を続けるという選択肢もあります。フリーランスが向かない人もいるのです。そのため、SES企業に残り続けるメリットについても併せて紹介します。

また実務経験がない人がSES企業へ入社し、その後フリーランスを目指す人もいるかと思います。未経験者のために、SES企業を選ぶ際のポイントについて触れておきます。

尚、SESの定義は人によって異なります。ここでは混乱を避けるため「ほぼ全ての自社のエンジニア社員を客先に常駐するサービス」としています。

SESからフリーランスになると、年収が1.5倍以上に増加

SESの20代のエンジニアの平均年収は413万円(出典 経済産業省「IT人材に関する各国比較調査」平成28年6月)になります。一方3年以上の実務経験があるフリーランスの場合は、720万円です。つまり「20~30代前半の者がSES企業で3年以上の実績を積み、フリーランスとして独立すると年収が1.7倍になる」と統計として出ているのです。

しかも、SESの平均年収は多めに見積もっています。SESエンジニアの年収という統計結果はないため、同調査書のIT関連産業の20代の平均年収413万円を使用しました。つまり413万円の中に、SES企業以外に元請企業や自社開発企業が含まれているのです。

またフリーランスの場合、年齢に寄らず実務経験で月額単価が決まります。3年も経験すれば、設計から実装テストまで任せられると見なされます。そのような3年の実務実績者の月額単価は、60万円(年収 720万円)です。

SESからフリーランスになるだけで、年収が1.7倍にもなります。3年の実績があれば少なく見積もっても、月額単価は50万円台です。たとえ月額単価が低かったとしても、年収は1.5倍強なのです。

SESとフリーランスの年収を比較するときは、フリーランスの月額単価から「会社が負担している各種社会保険」を差し引いて比較しないと不公平です。ところが社員の給与の額面が30万円に満たない場合「会社が負担している各種社会保険」は、5万円にもなりません。フリーランスの月額単価から5万円を差し引いても、SESより圧倒的に稼ぎが良いのです。

しかし全てのSES企業に所属するエンジニアの年収が低いとは限りません。主に経験者で構成されている技術者集団のSES企業では、年収が高くなっています。SES企業を見分けられるように、年収が低くなる原因とSES社員の将来についてお伝えします。

SESの平均年収が低い3つの原因とSES社員の将来

「多重請負」「スキルが蓄積されにくい」「未経験者とセットで客先常駐」の3つが主な原因です。SES企業に在籍している者が、3つに当てはまるのであれば給料は低いままです。

客先常駐の元請はSIer企業である事が多く、伝統的に多重請負になります。元請会社は二次請会社に丸投げします。責任の負担を二次請けに背負って欲しいためです。そして二次請けは一部を三次請けに丸投げし、こうして多重請負が完成します。

この中にSES企業が入りますが、請負が下に行く程人月単価が下がっていきます。そして任される作業範囲が狭いため、スキルが蓄積されません。システムエンジニアを名乗っていても、上流工程と言える程の権限も与えられません。一定の実務経験は積めますが、成長できる可能性は低くなります。

客先常駐するスタイルにも給料が上がらない理由があります。これは未経験者の多いSES企業で見られます。SES企業は実務経験豊富なものと未経験者をセットにして、客先常駐させるのです。未経験者に消費時間に対する働きは期待できないため、必然的に経験者の負担が増えます。しかし負担が増えても受けとれる報酬にほぼ変わりなく、売上の多くが未経験者に流れていきます。

未経験でSES企業に入ると名目上の上流工程はできても、実力になりません。そして給料が低い状態がずっと続くのです。

SESからフリーランスになると、契約締結の度に単価が急上昇する理由

フリーランスになると契約締結の度に単価が急上昇するのは、一部のSES企業で存在する”年収が低くなる原因”がフリーランスになると全くなくなるからです。「未経験者とセットで常駐」する必要がなくなり、労力に見合う収入になります。そして、自分のスキルアップに当てる時間が確保できます。上流工程に注力できるため、選べる案件の幅も広がるのです。すると直請け案件が選べ、多重請負のしがらみから完全に抜けられます。

単価が上がる過程を補足します。

フリーランスは、上流工程にコミットできるため

未経験者とのセットで送られる事が多いSES会社の身分では、未経験者に割く時間が多いため下流工程が主な作業になります。フリーランスに転身すると、時間配分が変わります。

要請されない限り、未経験者への指導は必要がありません。そして空いた時間をより自分自身のスキルアップにあてられるのです。技術を極めたいなら技術を追い、同時に上流工程にコミットしたいのであれば積極的に関与できます。SESでも不可能ではありませんが、未経験者への指導に費やす時間が多く現実味がありません。

フリーランスになれば、自身のスキルアップが可能です。スキルアップにより上流工程に参加する機会が増えます。上流工程が中心になれば身分が上がるため、単価が上がるのです。

フリーランスは、高単価案件を狙えるスキルを獲得しやすいため

フリーランスになるとスキルアップが容易になるため、案件を選べるようになります。
高単価案件も選べます。

高単価案件は上流工程に特化したものか、モダンな技術を必要とするものになります。特にモダンな技術は実務経験者が限られているため、より高単価になりやすいでしょう。

しかしトレンドを追った技術の採用は前例が少ない事から、周辺の理解が得られず実務経験を積めません。受注しながらモダンな技術の実績を積み重ねるのは不可能です。ところが上流工程にコミットできれば、話は変わります。技術を理解し正確に伝えられる機会が多くなるため、モダンな技術でも採用されるでしょう。

上流工程への参画は、高単価なモダンな技術を要する案件受注を容易にします。つまりフリーランスになることでモダン技術の実績が積め、収入を拡大する道が開けるのです。

フリーランスは、複数の案件を並行して受注できるため

フリーランスになるとモダンな技術の習得が容易になります。モダンな技術は人手が不足しているため、二つの案件を受注し進めることが可能です。

同時並行は難しくありません。むしろ望ましい結果を生みます。製造工程では、プログラミングよりも実装中の障害対応に多く時間が割かれます。似た案件において、その問題は共通します。そのため案件を一つ一つ請けるよりも、同時に進めた方が開発効率の向上が見込めるのです。

フリーランスになって気付くSESのメリット

ここまでフリーランスのメリットについてお伝えしましたが、デメリットもあります。

フリーランスになるデメリットは、社員の身分の喪失です。社員であれば最低限の努力のみで組織に留まれ、他の社員のサポートが受けられます。

下記のようなメリットを享受したいのであれば、フリーランスはお勧めできません。

SESは会社に守られている

SESエンジニアは責任者と共に常駐します。スケジュール遅延や過度な要求が発生した場合、責任者が交渉し時には人材を他から回してくれます。社員である限り、常にカバーされているのです。

しかしフリーランスは何らかの手段を用いない限り、この様な都合の良い仕組みはありません。スケジュール遅延が発生した場合、プロジェクト内の他者へ迷惑を掛けて終わりです。

ところがフリーランスであっても、SESの責任者のような立場の人をおけます。但し、エージェントを利用しプロジェクトに参画している場合です。エージェントを経由した契約ですので、責任はエージェントにあります。もしエージェントを利用するのであれば、ある程度の保護は受けられるでしょう。

SESは節税対策や面倒な所得税申告がない

社員の場合、特殊な場合を除き自ら税金を納付する手間はありません。経理部が計算し、額面から天引きされるだけです。

一方フリーランスでは、自分で確定申告を行わなければなりません。しかし取引の数は非常に少ないため、手間が少なく申告にようする一日程度です。それでも手間と感じるのであれば、税理士に丸投げという手段もあります。多くても10万円で請け負ってくれるでしょう。

SESは営業活動の必要がない

エンジニア自身がで営業に出向くことはありません。会社が仕事を調達してくれます。場合によっては、希望を伝える事で近い案件に携われるでしょう。

しかしフリーランスにも、同様の仕事を調達してくれる人がいます。エージェントです。社員と違いポートフォリオを充実させ、案件がこなせる知見があると証明しなければなりません。知見の積極的な証明をしなければならないデメリットを除けば、社員と変わりないのです。

未経験者がフリーランスになるため、SESを選ぶポイント

未経験者がSES企業に入る場合、高スキルの技術者集団の企業を出来るだけ選ぶ必要があります。常駐する未経験者の割合が少ない程、早くスキルアップできるからです。未経験者同士で一緒に悩むよりも、多くの経験者の指導を仰いだ方が成長します。

では、どのようにして高スキルのSES企業を見分けるのでしょうか。入手が容易なものは、平均年齢です。社員の定着率が高く熟練者を採用する傾向にあれば技術者集団であり、平均年齢に現れます。

上場企業に限りますが、Yahoo!ファイナンスで平均年齢を知ることができます。もし平均年齢が40代以降ならば、優良なSES企業の可能性が高いでしょう。実際平均年齢を調べてみると、技術力に定評のあるSES企業の多くが40代以降となっていました。

SESからフリーランスになるだけで、安定収入は確実

SES企業を退職しフリーランスとして継続受注ができると、その後の安定収入は約束されたようなものです。そしてスキルアップを図るたびに年収があがり、他者を指導できる立場になれば1000万円を超えます。これは予想ではなく、統計データです。

「IT人材白書 2016」(独立行政法人 情報処理推進機構)によると、年収1000万円以上の30代以下のフリーランスエンジニアの割合は、全体の8.8%に上ります。一方社員の場合、年収が1000万円以上となる30代以下の割合は1.2%に過ぎません。フリーランスは社員よりもずっと早く稼げるのです。

但しフリーランスは適切に実力を身につけないと受注できません。実力を身に着ければ手が空いた時期を見計らって、企業の方から声が掛かかります。

もし実力がなければ、空白期間ができ安定収入は見込めません。当然、年収1000万以上の8.8%に入ることは難しくなります。

では、どの様にして実力を身に着けるのでしょうか。それはSES企業に勤めている時から、始まります。

失敗しないためのSESからフリーランスになる手順

SES企業に3年以上勤めた後に独立すると、3年以上の経験を求める案件が多いことから受注できる可能性が高まります。しかし3年以上勤めても十分な準備なしにフリーランスになると、年収が上がりにくくなります。

月額単価は、その時の実力を証明できるもので決まるからです。年収を上げるには、適切な手順を踏んでフリーランスになる必要があります。

SESで誇れる実績を重ねる

SES企業を離れる前に誰に見せても誇れる実績を積み重ねておくと、受注し易くなります。募集している企業は、過去を重視します。

誇れる実績とは、発注元・プロジェクトの規模・ポジション・適用した技術等です。面談・商談時に実績の詳細が問われます。技術については、ホワイトボードに書いて説明することを求められる事もあります。理路整然と説明できなければなりません。そして時にはプロジェクトへの参画経緯や離れる理由についても問われます。胸を張って答えられる経緯であれば申し分ありません。

このようにSESの時に適切な実績を作ることで、競争の土俵に上がれるのです。

フリーランスになる前にモダンな技術の習得に専念する

モダンな技術は競争率が低く、受注を容易にしてくれます。実績が少ないと実力を証明できるものがないため、受注競争に負ける確率が上がります。少しでも受注確率を上げるために、モダンな技術が必要なのです。

現在多くのシステムが、クラウドを利用するものへと移行しつつあります。今後利用が見込まれるプラットフォームとそれに合わせたモダンな言語を選択する事で、受注確率が格段に上がります。

フリーランスになる前にポートフォリオの充実が必要

実績が少なければ、ポートフォリオの充実は必須です。例え5年の実績があっても求められる事から、実績よりも採否に大きく関わってくることが伺えます。

募集しているのは企業になるため採用は合議で決定され、そのときポートフォリオが役立ちます。ポートフォリオが充実していれば採用担当者は話を進めやすくなるのです。求められなくても、用意した方が良いでしょう。

フリーランスになる前にエージェントに相談

「SESで実績の積み重ね」「モダンな技術の習得」「ポートフォリオを充実」を済ませた後、どれ程の市場価値があるのか知りたいところです。その市場価値を計るのに適切なのは、エージェントです。

エージェントは人を求めている企業と直接会い、求めているスキルとその金額を知っています。フリーランスになる前に、エージェントに案件を紹介してもらい具体的な案件を確認することをお勧めします。適切な準備ができていれば、最低でもSESの1.5倍の年収が見込める案件を紹介されるでしょう。一般的にSESの1.7倍の年収が見込めます。

フリーランスの準備ができているようでしたら、直ぐにエージェントに登録です。市場は流動性が高く、良質な案件は直ぐに流れてしまいます。すると実績が積めません。そのため、直ぐに登録する必要があるのです。

ギークスジョブとDYMテックはモダンな案件が多く、将来の高単価へ繋がるでしょう。

まとめ

SESの年収額に比べてフリーランスは、少なく見積もって1.5倍とお伝えしました。SESで3年間の経験を積めば、1.7倍となる統計結果が出ています。

全てではありませんが未経験者を多く採用しているSES企業は、単価が低く抑えられている事もお伝えしました。そして、そのようなSESに勤めている以上、年収は増えにくくなっています。未経験者を積極的に採用するSES企業は、それが避けられません。

その様な経験の持ち主が適切な手順によってフリーランスに転身すれば、年収はSESの1.7倍の700万円以上になります。フリーランスはその人の実力で年収が決まるため、勉強を続ければ直ぐに年収1000万円に到達するでしょう。実際30代のフリーランスの8.8%が年収1000万円以上という統計データがあります。

もしSES企業で実績がありフリーランスの準備もできているのならば、直ぐにエージェント登録をお勧めします。直ぐに受注すれば、後は勉強を重ねるだけで自然と年収が上がっていくでしょう。