NYマーケティング

被リンクの削除・解除方法:低品質リンクを外すSEO上のメリットとは?

「数さえあれば良い」という被リンクの常識は、もはや過去のものです。

現在、SEOにおいて重要視されるのはリンクの「質」であり、低品質なリンクは検索順位の低下や手動ペナルティのリスクを招きかねません。

しかし、どのリンクを削除すべきか、具体的な手順はどうすればよいのか迷う方も多いでしょう。本記事では、悪影響を及ぼす被リンクの特定方法から、削除依頼、Googleの否認ツールを用いた最終的な解除手順までを体系的に解説します。リスクを最小限に抑え、サイト評価を健全化するための実践的なステップを紹介します。

この記事でわかる内容
  • 低品質な被リンクがSEOに与える具体的なリスクと削除の必要性
  • 削除すべきリンクの特定方法と、サイト管理者への削除依頼手順
  • Google否認ツールの正しい使い方と、効果が出ない場合の対処法
目次

SEOに悪影響を与える被リンクを解除すべき理由

検索エンジンは、サイトの評価を決定する際、外部からのリンクを重要な指標として扱いますが、同時に不自然なリンクに対しては厳しい目を光らせています。低品質なリンクを放置することは、評価の無効化だけでなく、場合によってはペナルティによる順位降格のリスクを招きます。

疑わしいリンクを早期に洗い出し、適切な手順で削除や否認を行うことは、サイトの健全性を守るための必須作業です。まずは、なぜ被リンクのクリーニングが必要なのか、その3つの理由を解説します。

SEOに悪影響を与える被リンクを解除すべき理由
  • 検索順位の大幅な下落リスクを回避するため
  • 手動ペナルティによるインデックス削除を防ぐため
  • ドメイン全体の信頼性評価(トラスト)を守るため

理由①|検索順位が大きく下がる可能性があるから

質の悪い被リンクを放置し続けると、Googleのコアアップデートなどをきっかけに、検索順位が一気に崩落する危険性があります。検索アルゴリズムは常に進化しており、不自然なリンクパターンを高精度で検知しています。

特に警戒すべきは、特定のキーワード(商標+ビッグワードなど)を含むアンカーテキストが異常に集中しているケースや、自サイトのテーマとは全く無関係なジャンルのサイトから、短期間に大量のリンクが張られているケースです。

これらは、検索エンジンに対して「意図的に順位を操作しようとしている」というマイナスのシグナルを送ることになります。

運良く評価が「無効化(無視)」されるだけで済めば被害は軽微ですが、アルゴリズムが「スパム」と判定した場合は、主要な検索クエリの平均掲載順位が段階的に下がり続けることがあります。

最悪の場合、ブランド名での指名検索以外ではほとんど表示されなくなり、サイト全体のトラフィックが激減する事態に陥りかねません。

このような事態を防ぐためには、被リンクの状況を定期的に監視することが重要です。プロの運用現場では、以下の3つの指標を週次でチェックし、異常の兆候を早期に察知しています。

  • アンカーの多様性:特定の単語に偏りすぎていないか
  • 獲得速度:急激に不自然なリンクが増えていないか
  • トピック関連性:リンク元が自サイトと関連のある内容か

過去には、アンカーテキストが過度に最適化されていたために順位が低迷していたサイトが、低品質な外部リンクを適切に処理し、アンカーの分散を図ることでリカバリーに成功した事例も数多く存在します。「不自然な集中」は放置せず、早期に緩和措置をとることが、安定した順位維持の鉄則です。

理由②|手動ペナルティの対象になることがあるから

低品質な被リンクの放置は、アルゴリズムによる自動的な順位変動だけでなく、Googleの担当者が目視で審査を行う「手動による対策(手動ペナルティ)」の対象となるリスクがあります。

Google Search Consoleに「不自然なリンク」に関する警告通知が届くと、検索順位が大幅に下落したり、サイトの一部または全体が検索結果から削除(インデックス削除)されたりするなど、ビジネスにとって致命的なダメージを受けます。

手動ペナルティを解除するためには、問題となっているリンクを特定し、可能な限り削除した上で、Googleに対して「再審査リクエスト」を送る必要があります。

ここで重要になるのは、単に「リンク否認ツール」を使ってファイルを送信するだけでは不十分だという点です。

Googleは、ウェブマスターが誠意を持って問題解決に取り組んだかどうか(是正努力)を重視します。そのため、安易な否認のみで済ませようとすると、リクエストが承認されず、ペナルティ期間が長引く原因となります。

最短でペナルティを解除するためには、泥臭い作業ですが、以下のプロセスを徹底して行い、その証拠を残す必要があります。

  • 連絡先の調査:リンク元サイトの運営者情報の特定
  • 削除依頼の送付:フォームやメールでの削除要請(日時・方法を記録)
  • 対応状況の記録:返信の有無、削除・nofollow化の結果確認

これらの活動記録(ログやスクリーンショット)を再審査リクエストに添付し、「これだけ削除努力をしましたが、どうしても削除できなかったものについて否認します」と伝えることで、初めてGoogle側に誠意が伝わります。再審査には数日から数週間かかるため、日頃からリスク管理を徹底し、万が一の際に迅速に動ける体制を整えておくことが賢明です。

理由③|ドメイン全体の評価が下がる恐れがあるから

低品質なリンクの影響は、リンクが張られている特定のページだけにとどまりません。サイト全体(ドメイン)の外部評価シグナルに悪影響を及ぼし、将来的に獲得する良質なリンクの効果までも阻害する恐れがあります。ドメインパワーとは、外部からの信頼(Trust)の積み重ねですが、そこに「スパムサイトからの支持」という不純物が混ざることで、ドメイン全体の信頼度が低下してしまうのです。

例えば、高品質なコンテンツを作成して有力なメディアからリンクを獲得できたとしても、その裏で大量のスパムリンクが付着していれば、プラスの評価が相殺され、本来期待できる順位上昇が得られないことがあります。

これは、穴の空いたバケツに水を注ぐようなもので、SEO対策の効率を著しく低下させます。サイトの成長を加速させるためには、攻めのコンテンツ制作と同時に、守りのリンク精査を行い、ドメインを常にクリーンな状態に保つ必要があります。

ドメイン評価を健全に保つためのアプローチとして、以下の対策を並行して実施することが推奨されます。

対策内容目的
悪質リンクの隔離低品質リンクの削除・否認マイナス評価の排除
良質リンクの獲得一次情報の公開・PR活動プラス評価の蓄積
定点観測定期的なリンク精査異常の早期発見

悪貨が良貨を駆逐しないよう、定期的に「Link Intersect(競合サイトとのリンク比較)」や「獲得元の推移」を確認し、不要なリンクを切り離していく運用サイクルを確立しましょう。

被リンクの解除前にチェックすべきポイント

「怪しいリンクは全て否認すればいい」という安易な考えは禁物です。誤って良質なリンクまで無効化してしまうと、サイトの評価を自ら下げてしまう機会損失につながります。削除や否認を実行する前に、まずはリンクの全体像を正確に把握し、緊急度(手動対策の有無)やリンクの質を冷静に分析する必要があります。

作業の精度を高め、リスクを最小限に抑えるために、以下の4つのステップで事前確認を行ってください。

被リンクの解除前にチェックすべきポイント
  • Search Consoleと外部ツールを用いた全被リンクの洗い出しと分類
  • 手動ペナルティの通知(警告)が届いていないかの確認
  • リンク元サイトの運営実態やコンテンツ品質の目視チェック
  • スパムリンクや自作自演リンクの特定と選別

ポイント①|どの被リンクが悪影響を与えているか調べる

最初に行うべきは、自サイトに向けられている被リンクの全容把握です。

Google Search Consoleの「リンク」メニューから「上位のリンク元サイト」のデータをCSV形式でエクスポートし、全体像を俯瞰します。ただし、GSCのデータだけでは不十分な場合があるため、AhrefsやSemrushなどの外部SEOツールのデータと突合し、重複を除外してユニークなリストを作成することが理想的です。

リストができたら、以下の観点で各リンクを評価し、リスクの度合いを判定します。数値だけでなく、「なぜそのリンクが張られたのか」という背景を読み取ることが重要です。

  • アンカーテキストの偏り:不自然なキーワードの集中がないか
  • 獲得のタイミング:短期間に急増している異常値はないか
  • テーマの乖離:自サイトと全く無関係なジャンルではないか
  • リンクの設置場所:フッターやサイドバーへの全ページ共通リンクか
  • トラフィック貢献:実際にそのリンク経由でアクセスやCVがあるか

プロの現場では、これらの項目に点数をつけ(各0〜2点など)、合計スコアが高いものを「削除候補」として抽出します。一方で、アクセス解析を確認し、コンバージョンに貢献しているメディアや、業界内で権威のあるサイトからのリンクは「ホワイトリスト」として別管理し、絶対に削除対象に含まないようガードをかけておくことが鉄則です。

ポイント②|Search Consoleで警告が来ていないか確認する

次に、Google Search Consoleの「セキュリティと手動による対策」>「手動による対策」を確認し、Googleからの警告メッセージが届いていないかをチェックします。

もし「不自然なリンク」に関する通知がある場合は、一刻を争う事態です。直ちに問題のリンクを特定し、削除依頼と否認ファイルの作成、そして再審査リクエストの準備に着手する必要があります。

通知が来ていない場合でも、明らかに低品質なリンクが大量に検知されているのであれば、将来的なリスクを回避するために「予防的な否認」を検討します。

ただし、ここでも重要なのは「削除努力の証跡」を残すことです。

通知の有無に関わらず、リンク元へ削除依頼を行ったという記録(送信日時、宛先、方法など)を積み上げておけば、万が一ペナルティを受けた際に「誠実な是正努力」を行っていた証拠として提出できます。

対応プロセスは必ず時系列でログに残し、否認ファイルを更新する際は、いつ、誰が、どのような根拠で追加したのかをコメントとして記録するバージョン管理を徹底しましょう。

担当者が変わっても適切な運用を継続でき、対応の漏れを防ぐことができます。

ポイント③|リンク元サイトの内容や質を確認する

ツールによるスコアリングは効率的ですが、最終的な判断は必ず「目視」で行ってください。数値上は怪しく見えても、実際には熱心なファンによる自然な紹介リンクであるケースも存在します。

逆に、ドメインパワーが高くても、実態はリンク販売を目的としたスパムサイトであることもあります。リンク元サイトを実際に訪問し、以下のチェックポイントを参考に品質を見極めます。

チェック項目確認すべき内容低品質の判断基準
テーマ関連性自サイトとの親和性全く無関係なジャンル、脈絡のない記事
一次情報性コンテンツの独自性他サイトのコピー、自動生成された文章
運営者情報運営の実態と透明性運営者不明、問い合わせ先がない
広告の比率コンテンツと広告のバランス記事よりも広告が圧倒的に多い
更新頻度サイトの活動状況数年間更新が止まっている、放置されている

特に、意味の通じない日本語が並ぶ「ワードサラダ」や、海外ドメインで大量生成されたコピーサイト、過剰な相互リンク集などは、即座に低品質と判断して問題ありません。これらのサイトからのリンクは、百害あって一利なしです。URL単位ではなく、ドメイン単位での切り分けを前提にリストアップを進めましょう。

ポイント④|スパムリンクや自作自演リンクでないか見極める

最後に、より悪質な「スパムリンク」や、過去に行ったかもしれない「自作自演リンク」を特定します。これらは検索エンジンのアルゴリズムが特に厳しく監視している対象であり、放置することで手動対策のリスクが跳ね上がります。

典型的なパターンを知り、該当するものがないか厳重にチェックしてください。

  • PBN(プライベートブログネットワーク):SEO目的で作られた自作自演のリンク群
  • コメントスパム:他人のブログのコメント欄に無差別に書き込まれたURL
  • テンプレート配布リンク:無料ブログテンプレートのフッターに埋め込まれたリンク
  • ハッキングサイト:改ざんされたサイトから勝手に張られたリンク

見極めのポイントは、「不自然な集中」です。商標や主要キーワードを含んだアンカーテキストが異常な速度で増えている場合や、同一のIPアドレス帯(クラスC分散など)から大量のリンクが張られている場合は、組織的なスパム行為である可能性が高いです。

社内のベストプラクティスとしては、これらを「A(確実に無効化)」と「B(要監視)」に分類し、いきなり全てを否認しない運用を推奨しています。Aは即座に削除・否認の手続きを進めますが、Bは一旦削除依頼のみを行い、Googleのコアアップデート前後での順位変動を観察します。グレーゾーンのリンクを慎重に扱うことで、必要なリンクまで切り捨ててしまう「オーバーキル」を防ぐことができます。

手動で被リンクを解除・削除する具体的な方法

低品質な被リンクへの対策は、いきなりGoogleの「否認ツール」を使うのではなく、リンク元のサイト管理者へ直接削除を依頼するのが大原則です。

Googleは、ウェブマスター自身が問題解決に向けて自律的に動くことを評価します。連絡先が不明である、あるいは依頼を無視された場合に初めて、次善の策として否認ツールを検討するという手順を踏んでください。

確実かつ誠実にリンクを処理するための具体的なステップは以下の通りです。

この記事でわかる内容
  • 問い合わせフォームやメールを通じて、管理者へ削除依頼を送付する
  • 削除が困難な場合は、評価を無効化する「nofollow」タグの設置を交渉する
  • 全ての対応履歴(日時・内容・返信)を記録し、再審査の証拠として残す

方法①|リンク元のサイト管理者に削除を依頼する

削除依頼を成功させるポイントは、相手の手間を最小限に抑え、感情を逆なでしない「事務的な依頼」に徹することです。

攻撃的な文面は無視される原因になります。問い合わせフォーム、運営者情報にあるメールアドレス、あるいは該当記事のコメント欄などを通じて連絡を取ります。

その際、どのページの、どの箇所のリンクを指しているのかを明確に示し、削除を希望する理由(検索品質ガイドラインへの適合など)を簡潔に伝えます。

実務においては、一度の連絡で対応されるとは限りません。社内ルールとして、以下の3段階のフォローアップ体制を敷くことを推奨します。

段階タイミングアクション内容
初回発見即時削除依頼の送付
再送7日後リマインドメールの送付
最終さらに7日後最終通知と記録の保存

これでも反応がない場合は「対応不可」として記録し、否認ツールのリストへ移行します。相手が作業しやすいよう、以下のようなテンプレートを活用してください。

件名:リンクの削除またはrel属性付与のお願い(example.com)
本文:お世話になっております。貴サイト(https://example.com/page)の本文3段落目に当社サイト(https://your-site.com/target)へのリンクがございます。検索品質維持の観点から、当該リンクの削除、もしくはrel=”nofollow”(広告由来の場合は”sponsored”)の付与をご検討いただけませんでしょうか。対応可否のみご返信いただければ当方でログを更新いたします。何卒よろしくお願いいたします。

重要なのは、これらのやり取りを全てログ(記録)として残すことです。返信の有無、対応された内容、当時のスクリーンショットなどは、万が一手動ペナルティを受けた際の「再審査リクエスト」において、貴社の誠実な是正努力を証明する強力な武器となります。

方法②|削除が難しい場合はnofollowタグの追加を依頼する

リンク自体の削除を断られた場合、または相手が記事の修正を渋る場合は、妥協案として「nofollowタグ」の追加を依頼します。

rel="nofollow" 属性が付与されたリンクは、検索エンジンに対して「このリンク先に評価(PageRank)を渡さない」という命令として機能するため、SEO上の悪影響を遮断できます。掲示板などのユーザー生成コンテンツであれば rel="ugc"、広告やタイアップ記事であれば rel="sponsored" でも同様の効果が期待できます。

この交渉を行う際も、相手の負担を減らす配慮が不可欠です。HTMLの知識がない管理者も想定し、対象箇所のソースコードを抜粋した上で、「このように書き換えてください」という具体的な記述例を提示するとスムーズです。

  • 変更前<a href="https://...">リンクテキスト</a>
  • 変更後<a href="https://..." rel="nofollow">リンクテキスト</a>

コピー&ペーストで済む状態にして送るだけで、対応率は格段に上がります。それでも応じてもらえない場合や、相手が大規模なリンクネットワークの一部であり個別の対応が現実的でない場合は、これ以上の深追いは避けます。

ドメイン単位での「否認」を行う判断を下し、記録を残した上で次の対策へと進んでください。なお、タグ設置後もすぐに評価が変わるとは限らないため、数週間は順位推移を観察し、確実に無効化されているかを確認する慎重さが求められます。

Googleの「否認ツール」を使った被リンク解除のやり方

削除依頼を行っても反応がない、あるいは物理的に削除が不可能なほど大量のスパムリンクが存在する場合、最終手段としてGoogleの「リンク否認ツール」を使用します。

これは、特定のリンクを検索評価の対象から除外するようGoogleに直接指示する強力な機能です。

ただし、使い道を誤ると良質なリンクまで無効化してしまい、順位を下げる諸刃の剣でもあります。正しい手順と形式を理解し、慎重に作業を進める必要があります。具体的な手順は以下の4ステップです。

Googleの「否認ツール」を使った被リンク解除のやり方
  • 全てのリンクを精査し、否認すべきリストを作成する
  • ルールに従った形式(.txt)で否認ファイルを作成する
  • Search Consoleの専用ページからファイルをアップロードする
  • 再クロールによる反映を待ち、効果測定を行う

やり方①|まずはリンクリストを作成する

否認作業の要となるのは、正確な「ブラックリスト」の作成です。

Google Search Consoleの「リンク」レポートから全データをダウンロードし、AhrefsやMajesticなどの外部ツールのデータと統合して、網羅的なリストを作ります。

重複を削除した上で、一つひとつのリンクを精査し、「残すべきリンク」と「否認すべきリンク」に振り分けます。

この際、低品質なリンク元が単一のページだけなのか、それともサイト全体(ドメイン)がスパムなのかを見極めることが重要です。

特定のページだけがおかしい場合はURL単位で、サイト全体が悪質な場合はドメイン単位でリスト化します。一方で、判断ミスによる「誤否認」を防ぐため、トラフィックがあるサイトや、業界関連性の高いサイトは「ホワイトリスト」として別管理し、否認リストに混入しないよう厳重にチェックしてください。

社内運用では、各リンクに対して「なぜ否認するのか」という根拠メモ(例:手動対策通知あり、アダルトサイト、コピーコンテンツ等)を1行ずつ付記しておくことを徹底しています。

将来的に担当者が変わった際や、ファイルを修正する際に、過去の判断基準を明確にトレースできるからです。

やり方②|否認ファイル(.txt)を正しい形式で作る

否認ファイルは、Googleが指定する厳格なフォーマットに従って作成する必要があります。

ファイル形式は「.txt」、文字コードは「UTF-8(BOMなし推奨)」で保存します。記述ルールは「1行につき1つの指定」です。特定のURLのみを否認する場合はそのURLをそのまま記述し、ドメイン全体を否認する場合は「domain:」というプレフィックスを付けて記述します。

また、ファイル内にはコメント(メモ)を残すことが可能です。行頭に「#」を付けることで、その行はシステムに無視されます。ここには更新日、担当者名、否認の理由などを記録しておきます。ファイルを更新する際は「上書き(置き換え)」となるため、過去のデータも含めた「最新の全リスト」を作成する必要がある点に注意してください。

否認ファイルの記述例です。以下の表を参考に、目的に応じた正しい記述を行ってください。

指定の種類記述例対象範囲
URL単位http://spam-site.com/bad-page.html指定した特定のページからのリンクのみ無効化
ドメイン単位domain:spam-site.comそのドメイン内の全ページからのリンクを無効化
コメント# 2025-12-19 手動対策対応のため追加Googleの担当者へのメモ(処理には影響しない)

これらの記述をまとめ、一つのテキストファイルとして保存します。

やり方③|Google Search Consoleの否認ツールでファイルをアップロードする

ファイルの準備ができたら、Googleの「リンク否認ツール」ページにアクセスします。まず、対象となるプロパティ(ドメインプロパティかURLプレフィックスか)を正しく選択してください。プロパティを間違えると、否認設定が適用されません。

「否認リストをアップロード」ボタンを押し、作成したテキストファイルを選択して送信します。

既にファイルがアップロードされている場合は、新しいファイルを送信すると旧ファイルの内容は全て上書きされて消えます。そのため、追加したいリンクがある場合は、既存のリストに新しいリンクを追記した「統合版」を作成してからアップロードする必要があります。

手動ペナルティを受けている最中の場合は、否認ファイルのアップロードだけでは不十分です。削除依頼の履歴(問い合わせ日時、スクリーンショットなど)を整理し、再審査リクエストのフォームから「これだけの是正努力を行い、削除できなかった分を否認しました」と報告することで、初めて解除への審査が進みます。

誤って必要なリンクを否認してしまったことに気づいた場合は、その行を削除した新しいファイルを再アップロードすれば取り消しが可能ですが、評価の回復には時間がかかります。アップロード直前のダブルチェック体制を持つことが、無用なトラブルを防ぐ鍵です。

やり方④|アップロード後も効果が出るまで数週間かかる

否認ファイルをアップロードしても、その瞬間にリンクが無効化されるわけではありません。

Googleのクローラー(ロボット)が再び対象のリンク元サイトを巡回し、リンクの情報を更新(再処理)して初めて、否認設定が適用されます。このプロセスには通常、数週間から数ヶ月かかる場合があります。

効果が出るまでの間は、焦らずに待つことが重要です。短期間に何度もファイルを修正して再アップロードを繰り返すと、処理がリセットされ、かえって反映が遅れる原因となります。社内運用では、ファイルをアップロードした後は「待ち」の姿勢を保ちつつ、週次で以下の指標をモニタリングして変化の兆候を探ります。

  • 対象クエリの検索順位:下落が止まったか、回復傾向にあるか
  • インプレッション数:表示回数が戻ってきているか
  • Search Consoleのリンク数:否認したリンクがデータ上どう扱われているか

数ヶ月経過しても改善が見られない、あるいは逆に順位が下がった場合は、否認リストの内容に誤り(良質リンクの巻き込み)があるか、そもそも順位低下の原因がリンク以外(コンテンツ品質など)にある可能性が高いです。

その際は、否認ファイルを見直すとともに、サイト内部の改善施策へと視点を切り替える必要があります。

被リンクを解除しても効果が出ないときの対処法

否認ファイルをアップロードしてから数ヶ月が経過しても、順位が戻らない、あるいは下落が止まらないというケースは珍しくありません。このような場合、原因は「否認リストの不備」か、そもそも「リンク以外の要因」である可能性が高いです。焦ってファイルを何度も書き換えると状況を悪化させる恐れがあるため、冷静な現状分析が必要です。

効果が出ないときに見直すべき4つの視点と、リカバリーのための具体的なアクションプランを解説します。

被リンクを解除しても効果が出ないときの対処法
  • 否認対象の選定に誤りがないか、過不足を再チェックする
  • サイト内のコンテンツ品質やE-E-A-Tを根本から見直す
  • 評価の反映にはタイムラグがあることを理解し、待つ姿勢を持つ
  • 守りの対策だけでなく、良質な被リンクを増やす攻めの対策を行う

対処法①|解除対象が適切か再確認する

順位が回復しない最大の原因として、否認リストの精度不足が挙げられます。「残すべき良質なリンク」まで誤って否認していれば、自らサイトの評価を下げていることになります。

逆に、ネットワーク全体がスパムであるにもかかわらず、特定のURLだけをチマチマと否認していては、マイナスの影響を遮断しきれません。再度、リストの内容を精査し、判定基準にブレがないかを確認してください。

特に見落としがちなのが、境界線上に位置する「グレーなリンク」の扱いです。社内のリカバリープロジェクトでは、リンクを「A(確実に無効化)」「B(要監視)」「C(保持)」の3つに再分類し、誤否認(False Positive)と取りこぼし(False Negative)を洗い出します。

分類定義見直しのアクション
A:無効化明らかなスパム、PBNdomain:指定で漏れなく否認できているか確認
B:要監視判断に迷うグレーなサイト一旦否認を解除し、順位変動をテストする
C:保持関連性のある通常サイト誤ってリストに含まれていないか確認

判断に迷う場合は、対象のリンク元サイトからの流入数や、そのサイト自体の検索順位(インデックス状況)を確認します。Googleにインデックスされており、かつ一定のトラフィックがあるサイトなら、否認を解除して様子を見るのも一つの手です。リストを修正した際は、必ずコメントに「修正理由と日時」を明記し、検証可能な状態にしておきましょう。

対処法②|コンテンツ自体の質も見直す

リンクのクリーニングを行っても順位が動かない場合、根本的な原因は「コンテンツの品質不足」にある可能性が高いです。

昨今のGoogleアルゴリズムは、被リンクだけでなく、コンテンツのE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)や、検索意図に対する網羅性を極めて重視しています。

もし記事の内容が古かったり、他サイトの情報をまとめただけの薄い内容だったりすれば、いくらリンク環境を整えても上位表示は望めません。

リンク対策はあくまで「マイナスの足かせを外す」作業であり、プラスの評価を生むのはコンテンツです。以下のポイントを中心に、記事のリライトやサイト構成の改善を行ってください。

  • 一次情報の追加:独自データ、取材内容、検証結果を盛り込む
  • 情報の鮮度:古い統計データや事例を最新のものに差し替える
  • 専門性の証明:監修者の明記や、信頼できる出典の記載を行う
  • 内部リンクの最適化:関連する記事同士を繋ぎ、回遊性を高める

表示速度の改善やモバイルフレンドリー対応など、テクニカルSEOの側面も見落とせません。外部要因(リンク)と内部要因(コンテンツ・技術)の両輪を回すことで初めて、サイトの評価は底上げされます。否認作業だけに固執せず、視野を広げてサイト全体の健康状態を診断しましょう。

対処法③|Googleの評価が反映されるまで待つ

否認ファイルの効果が現れるまでの期間は、Googleのクローラーの巡回頻度に依存します。人気のある大規模サイトであれば数日で反映されることもありますが、更新頻度の低いサイトや、ペナルティを受けているサイトの場合、再計算に数ヶ月かかることもザラにあります。この「待ち時間」を考慮せず、短期間で「効果がない」と判断して施策を変更するのは早計です。

特に、コアアップデートやランキングシステムの変更が重なると、順位変動の要因がリンクなのかアルゴリズムなのか判別しづらくなります。不必要な混乱を避けるためにも、以下のスタンスで経過観察を行うことを推奨します。

  • バッチ処理:否認ファイルの更新は週次や月次でまとめて行う
  • 定点観測:日々の細かな変動に一喜一憂せず、月次のトレンドを見る
  • アラート設定:異常な下落がない限り、静観を基本とする

「待つこと」も重要なSEO施策の一つです。再審査リクエストを送っている場合は、Googleからの返答があるまでファイルの変更は控えてください。焦って変更を加えると、審査プロセスがリセットされ、結果として解決が遠のくことになります。どっしりと構え、その間に新しいコンテンツを作るなどの建設的な作業に時間を使いましょう。

対処法④|良質な被リンクを増やす対策も並行して行う

低品質なリンクを削除することは「守り」の施策ですが、失った評価を取り戻し、さらに順位を上げるためには「攻め」の施策が必要です。つまり、良質な被リンク(ナチュラルリンク)を獲得する活動です。マイナスをゼロに戻すだけでなく、プラスを積み上げなければ、競合サイトに勝つことはできません。

良質なリンクとは、業界内の権威あるサイトや、関連性の高いメディアから自然に張られたリンクのことです。これらを獲得するためには、他者が「引用したい」「紹介したい」と思えるような、圧倒的な価値を持つコンテンツを発信し続ける必要があります。

  • 独自調査レポートの公開:プレスリリースを配信し、ニュースメディアに取り上げてもらう
  • 専門家とのコラボ:業界の著名人にインタビューし、SNSでの拡散を狙う
  • 便利ツールの提供:業務に役立つテンプレートや計算ツールを無料公開する

これらの施策は、否認作業と並行して進めることが可能です。むしろ、コンテンツの質を高める活動こそが、最も確実なスパムリンク対策(=ドメインパワーの強化により、多少のスパムリンクを無視できる体質になる)と言えます。削除に疲弊するのではなく、価値ある資産を積み上げることにエネルギーを注ぎましょう。

まとめ

被リンクの削除・解除は、サイトの将来を守るための重要なメンテナンス作業です。順位下落や手動ペナルティという重大なリスクを回避するためには、問題のあるリンクを早期に発見し、適切な手順で処理する必要があります。

まずは削除依頼という「対話」から始め、解決できない場合にのみ「否認ツール」を使用するという原則を忘れないでください。そして、ただマイナスを排除するだけでなく、高品質なコンテンツ発信を通じて良質なリンクを集めるという「正攻法」を継続することが、最強のSEO対策となります。

工程重要なアクション
調査ツールと目視で「不自然な集中」と「質の低さ」を特定する
削除サイト管理者へ削除またはnofollow付与を依頼し、履歴を残す
否認削除不可のリンクのみ、正しい形式(.txt)で否認リスト化する
改善コンテンツの品質(E-E-A-T)を高め、良質なリンク獲得も狙う

「自社のサイトにスパムリンクがついているか不安だ」「手動ペナルティの通知が来てしまい、どう対応していいか分からない」といったお悩みを抱えている担当者様は、ぜひ一度専門家にご相談ください。現状のリスク診断から、具体的な削除代行、再審査リクエストのサポートまで、貴社の状況に合わせた最適なプランをご提案いたします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
中川裕貴のアバター

執筆者

中川裕貴 1億PVの男

Twitter:@ny__marketing
NYマーケティング株式会社 代表取締役。
オトコなら誰でも知っている『ポケパラ』をつくった人。最大で月1億PVまでグロース。その後、NYマーケティング株式会社を創業。大規模サイトSEOが得意。YouTubeでは鬼マニアックなSEO情報を発信中。
詳しいプロフィールはこちら。