ECサイト、ポータルサイトなどのデータベース型サイトで必要なファセットナビゲーションの設計について解説したいと思います。

ファセットナビゲーションの設計をうまく行えば、SEO対策に非常に効果を発揮しますが、下手な設計をしてしまうと重複コンテンツの大量発生などでマイナスの影響を与える可能性が大です。

ファセットナビゲーションとは何かを理解した上で、必要な設計方法を学んでいただければと思います。

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ファセットナビゲーションとは？

ファセットナビゲーション（Faceted Navigation）とは、サイトでさまざまな側面から情報を絞り込めるナビゲーションのことを言います。

※Faceted 〔物事の〕局面の

食べログを例にしてみてみると、エリア、ジャンル、特集、利用シーン、こだわり条件など、さまざまな切り口のファセットナビゲーションが用意されています。

ファセットナビゲーションのベストプラクティス

↑こちらのページでGoogleさんがファセットナビゲーションについて細かく解説しています。めちゃめちゃ細かいので、SEOコンサル、SEO担当者はじっくり読んだ方が良いですが、URLパラメータとか細かいところまで言及してますので、前提知識がないと理解できないと思います。

主に実運用で重要な「カテゴリの設計方法」と「該当なしページの扱い」の２点について解説したいと思います。

■カテゴリの設計方法

はっきり言っておきますが、ECサイトやポータルサイトなどでは、初期のカテゴリ設計が命です。

ここを適当にやってしまうとユーザービリティも下がりますし、SEO的にも最悪の結果を招く恐れがあります。

例えばエリアの区分けについて、食べログであれば掲載する情報が飲食店になるため、大抵どの市区町村にも情報が存在することになります。そのため、市区町村単位での検索が実装されています。（※ちなみに、食べログのメイン検索機能は市区町村ではなく、個別に区分けされたエリアです）

食べログだからここまで細分化されたエリア設計ができますが、一部のジャンルに特化したポータルサイトで、同じように市区町村で区分けしてしまうと情報がないページが大量発生してしまいます。

エリア以外の設計も重要です。食べログではエリア以外にも「ジャンル」「こだわり」「空間・設備」などのカテゴリがありますが、これらそれぞれのページを次のようにインデックスさせています。

・名古屋×イタリアン
・名古屋×個室あり
・名古屋×カップルシート

一方「予算」については、すべてインデックスさせているわけではありません。（予算下限～上限、3000円～5000円などですね）

「名古屋 居酒屋 3000円 食べログ」で検索すると『3,000円以下の飲み放題』のページがヒットしますが、「名古屋 居酒屋 6000円 食べログ」で検索しても一覧ページはヒットしません。

それはなぜか。3000円の飲み放題のあるお店を検索する需要はあるが、5000円とか6000円とかの検索需要がないからです。仮に予算のかけ合わせのページをすべてインデックスさせてしまうと、需要の無いものすごい数のページが存在してしまうわけです。

ユーザーにとって価値がないページは作らないのはSEOのセオリーですし、不要なページの存在はクロールバジェットに悪影響をもたらします。

このように、不要なページは初期の設計で作らないようにするべきですが、検索機能の仕組み上どうしても作られてしまう場合は、canonical、noindexで制御をしないといけません。（ここの話を深堀すると果てしなく長くなるので割愛します）

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■該当なしページの扱い

カテゴリ設計の話で脳がオーバーヒートしそうな方は多いと思いますが、ファセットナビゲーションによる該当なしページの害も注意が必要です。

該当なしページとは、サイト内の検索結果で情報が１件もヒットしないページのことです。

ファセットナビゲーションのリンクに該当なしページを設置しないことが重要です。

例えば、「名古屋×居酒屋×カップルシート」であれば多くの店舗が該当すると思いますが、田舎のエリアで「江南×居酒屋×カップルシート」（実際はあるかもしれませんが）で店舗が０件にも関わらず、ファセットナビゲーションにそのページへのリンクが存在していてはいけません。

ユーザーがリンクをクリックして０件だったらイライラするし、Googleにとっても不要なページをクロールしてしまうので良くありません。

「江南×居酒屋」で絞ったページでは、ファセットナビゲーションから「カップルシート」を除外するか、グレーアウトなどしてリンクを無効化しましょう。

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