NYマーケティング

リダイレクトによるSEOへの影響とは?正しい設定方法と注意点

リダイレクトによるSEOへの影響とは?正しい設定方法と注意点

=========
人気のダウンロード資料
【1位】
SEOに強い記事を作るための構成シート
【2位】
SEOチェックシート【全53項目】
【3位】
上位表示させるためのSEO構成作成マニュアル
=========


リダイレクトとは、一つのWebページから別のページへ自動的に転送させる仕組みです。正しく設定されたリダイレクトは、Webサイトのリニューアルやページ構造の変更時に検索エンジンのクロールをスムーズにし、SEO対策に役立ちます。

しかし、不適切なリダイレクト設定はユーザーの検索体験を損ねてしまうだけでなく、SEO評価にもマイナスとなる可能性があります。

この記事では、月間1億PVのポータルサイトをゼロから作りあげた経験をもとに、リダイレクトの正しい設定方法と注意点を詳しく解説します。

この記事でわかること
・リダイレクトによるSEOの影響
・正しいリダイレクトの設定方法

こんな人におすすめ
・SEOに適切なリダイレクト設定を行いたい方
・サイトのドメインを変更する予定の方

目次

SEOにおけるリダイレクトとは?

リダイレクトとは、Webページが削除されたり、移転・リニューアルによってURLが変更された場合に、旧URLから新URLへユーザーを自動的に転送させる処理のことです。

例えば、aaa.co.jp/beforeというWebページがaaa.co.jp/afterにアドレス変更した場合、aaa.co.jp/beforeにアクセスしたユーザーは自動でaaa.co.jp/afterに転送されます。

リダイレクトの設定は、Webサイトのリニューアルや再構築、コンテンツの整理・統合、あるいはドメイン名の変更など、URLが変わる際に行います。

この処理を怠ると、旧URLへのリンクが切れた状態(いわゆる「404エラー」)になり、UXの低下やSEO評価の損失を招く可能性があります。

リダイレクトを設定する場合は、計画的に行うことが推奨されます。

=========
EC・ポータルサイトのSEOにお困りですか?
NYマーケティングなら日本でも数少ない「大規模サイトのSEO」を支援!
SEOコンサルティングのページを見てみたい

=========
NYマーケティングでは「SEOでの成果に行き詰まっている」企業様に、SEOコンサルティングの支援をしています。まずはカジュアルにご相談ください!
サービス紹介ページはこちら

主なリダイレクトの種類

リダイレクトにはいくつかの種類がありますが、ここでは代表的なものを紹介します。

301リダイレクト

301リダイレクトは「永続的なリダイレクト」とも呼ばれ、URLやドメインが変更された場合に使用されます。

利用シーンは主に2つです。

1つ目は、Webサイトの移転に伴ってURL・ドメインが変更された時に使います。

以前のURLにアクセスしたユーザーを新しいURLに自動的に送ります。これにより、ユーザーが迷子になることなくスムーズに新しいページに移動できます。

2つ目は、URLの正規化に使います。

異なるURLで同じもしくは類似のコンテンツが表示される場合、これを一元化するプロセスを正規化と呼びます。

例えば、wwwの有無、index.htmlの有無、PCとスマホ向けのページ、あるいはECサイトでの商品並び順(名前順、価格順など)が異なるURLであれば、各URLが独立したページとして評価されてしまいます。このような状況では、各ページのトラフィックや被リンクが分散してしまい、SEO評価が減少します。

301リダイレクトは、上記のような場合に各ページを永続的に一つの正規化されたURLに集約します。これによって、検索エンジンは複数のURLを一つのURLとして評価し、それに伴い、ページランクやトラフィックが一元化されたURLに集中します。

302リダイレクト

302リダイレクトは「一時的なリダイレクト」とも呼ばれ、サイトやサーバーのメンテナンスなどで一時的にユーザーを別のページへ転送する場合に使用されます。

301リダイレクトは恒久的なURL変更で、SEO評価を新URLに引き継ぎます。一方、302リダイレクトは一時的なページ転送です。恒久的な変更には301を、一時的な転送には302を選びましょう。

307、308リダイレクト

​​307は一時的、308は永続的なリダイレクトに適用されます。

同じようなリダイレクトに、302(一次的なリダイレクト)、301(永続的なリダイレクト)がありますが、主な違いはリクエストメソッドの扱い方です。

302、301リダイレクトはクライアントがメソッドをGETに変更することを許可しますが、307、308リダイレクトは元のリクエストと同じメソッドを使用します。

そのため、リダイレクト先でも同じリクエストメソッドを使用したい場合は、307、308リダイレクトを使うのが無難でしょう。

リダイレクトによるSEOへの影響

かつて「リダイレクトがSEOに悪影響を及ぼす」という言説が広まっていましたが、Googleのジョン・ミューラー氏によると、現在の検索エンジンのアルゴリズムでは300番台のリダイレクトがPageRankを減少させるということはありません。

参考:ウェブマスターセントラルオフィスアワー

リダイレクトがSEOに悪影響を及ぼすとされた主な理由として、不正行為への対策が挙げられます。しかし、検索エンジンの技術進化により、不正なリダイレクトを効率的に検出できるようになりました。その結果、リダイレクトを適用してもPageRankが継承されるようになりました。

こうした経緯も踏まえたうえで、リダイレクトを正しく適用することでSEO評価にどのようなプラスの効果があるのか、詳しく紹介します。

URLのSEO評価を引き継ぐ

301リダイレクトと302リダイレクトのどちらもPageRankを渡す役割があります。旧URLの評価を引き継ぐためにも、ドメイン・URLを変更した場合はリダイレクトを行うべきです。

SEO評価の分散を防ぐ

301リダイレクトでURLの正規化を行うことにより、検索エンジンからの評価が分散するのを防げます。正規化とは、同じ内容を持つ複数のURLを一つのURLに統一することです。

URLの正規化のやり方は以下の記事を参考にしてください。

あわせて読みたい
URLの正規化とは?SEOでの重要性や確認方法、対策を徹底解説! URLの正規化とは、サイト内のどのURLを検索エンジンに評価してもらうのかを示すための施策です。 URLが正規化されていない場合、重複ページが存在していた時に意図しな...

リダイレクトの設定方法

リダイレクトの設定方法は、大きく分けると以下の2つになります。

  • サーバーサイドリダイレクト
  • クライアントサイドリダイレクト

それぞれの特徴を比較しながら、状況に合った方法を選びましょう。

【推奨】サーバーサイドリダイレクト

サーバーサイドリダイレクトとは、サーバーがブラウザから要求されたWebページが特定のページであった場合に、そのページを即表示させるリダイレクト方法です。

この方法はリダイレクトにほとんど時間がかからず、Googleが公式に推奨しています。

検索エンジンの結果に表示されるページの URL を変更する必要がある場合は、可能な限りサーバー側の永続的なリダイレクトを使用することをおすすめします。これは、Google 検索とユーザーを確実に正しいページに導くための最善の方法です。

引用:リダイレクトと Google 検索|Google公式セントラル

サーバーサイドリダイレクトを行う一般的な方法は、.htaccessファイルを使用することです。メモ帳などのテキストアプリで「.htaccess」というファイルを作成し、以下を記述してサーバー上に保存します。

▼ページ単位でリダイレクト設定する場合

RewriteEngine on

RewriteRule ^old.html$ https://www.sample.com/new.html [R=301,L]

上記設定では、old.htmlにアクセスしたユーザーはhttps://www.sample.com/new.htmlに自動的にリダイレクトします。

▼ディレクトリ単位でリダイレクト設定する場合

RewriteEngine on

RewriteRule ^old(.*)$ /new$1 [R=301,L]

上記設定では、oldというディレクトリからnewというディレクトリに自動的にリダイレクトします。

ディレクトリ単位でリダイレクトを設定すると、旧ディレクトリ内のすべてのページが新ディレクトリ内の対応するページに自動的にリダイレクトされます。これは、Webサイトの構造を大幅に変更した場合に特に便利です。

「.htaccess」はリダイレクトを設定する際に一般的に用いられる方法ですが、サーバーによっては使用できないケースもあり注意が必要です。実装前に、サーバー会社に十分に確認しておきましょう。

クライアントサイドリダイレクト

サーバーサイドリダイレクトが使用できない場合、クライアントサイドでリダイレクトを行う方法もあります。

▼meta refreshを使用する場合

HTMLの<head>要素に<meta>タグを設置してリダイレクトを行うことができます。

<!doctype html>

<html>

  <head>

  <meta http-equiv="refresh" content="0; url=https://example.com/newlocation">

  <title>Example title</title>

  <!--...-->

▼JavaScriptを使用する場合

meta refreshリダイレクトが行えない場合に、JavaScriptによるリダイレクトを使用します。JavaScriptを用いてリダイレクトを行う場合は、以下のように記述します。

<!doctype html>

<html>

  <head>

    <script>

      window.location.href = "https://www.example.com/newlocation";

    </script>

    <title>Example title</title>

    <!--...-->

ただし、Google公式にも記載されているとおり、JavaScriptリダイレクトはSEOに悪影響を与える可能性があるため、他の手段が効果的でない場合にのみ選択してください。

サーバー側のリダイレクトまたは meta refresh リダイレクトを行えない場合にのみ、JavaScript リダイレクトを使用してください。Google は、Googlebot がクロールしたすべての URL をレンダリングしようとしますが、さまざまな理由でレンダリングが失敗することがあります。つまり、JavaScript リダイレクトを設定しても、コンテンツがレンダリングされなかった場合、Google は、そのリダイレクトを認識できない可能性があります。

引用:リダイレクトと Google 検索|Google検索セントラル

リダイレクトの注意点3つ

リダイレクトを設定する際の注意点について解説します。

内容が大きく異なるページへリダイレクトしない

リダイレクトを設定する際は、内容が同じか非常に近いページへリダイレクトするようにしましょう。

内容が大きく異なるページへのリダイレクトは、ページ評価が正確に引き継がれず、検索順位が下がる可能性が高いです。このような状況は避けるべきです。

旧ページの評価を慎重に考慮する

301リダイレクトはページ評価を新しいURLに引き継ぐため、旧URLが持つ評価が低い場合や、質の低い被リンクが多い場合には、注意が必要です。

このような状況では、301リダイレクトを使用せず、新規ページとして公開する方が、SEOにとっては有利な場合があります。

エラーページをリダイレクトしない

エラーページ(例えば、404エラーページ)を既存のページにリダイレクトするのは推奨されません。このような無理なリダイレクトは、Googlebotに不必要な負荷をかけ、順位に悪影響がでる可能性があります。

エラーページがある場合は、そのページへの内部リンクを修正するか、適切なエラーメッセージと共にユーザーに情報を提供するようにしましょう。

リダイレクトを行った後はサーチコンソールで設定する

ドメイン全体でリダイレクトを行った場合、その後の手続きとしてGoogleサーチコンソールでの設定を行いましょう。これにより、新しいドメインに対する評価がスムーズに引き継がれ、検索エンジンでの順位に悪影響を与えることなく、サイトの移行が完了します。

サーチコンソールの「設定 > アドレス変更」で、Googleに現状のサイトが新しいドメインに移行したことを通知できます。

サーチコンソール アドレス変更

サーチコンソールを活用してドメイン移行を行う際には、まず旧ドメインと新ドメインの両方をサーチコンソールに登録する必要があります。

その後、旧ドメインのダッシュボード内で「アドレスの変更」を選択し、プルダウンメニューから新ドメインを指定します。操作が正しく行われていれば、「検証して更新」ボタンを押すと「移行中」というステータスが表示されるでしょう。

移行のプロセスではいくつかの点に注意が必要です。特に、旧ドメインの全URLが新ドメインの適切なページにしっかりとリダイレクトされるよう設定することが重要です。最も理想的な状態は、旧ドメインの各ページを新ドメインの対応するページに1対1で301リダイレクトさせることです。

404エラーを防ぐためには、新ドメインで該当ページが存在しない場合は、少なくともドメインのトップページ、もしくは内容が近いページに転送するように設定します。

不適切なリダイレクト設定をしてしまうと、旧ドメインのキャッシュがGoogleに残り、検索結果に影響を及ぼす可能性があります。これは流入数の損失につながるため、特に注意が必要です。

以上の手順と注意点に気を付ければ、SEOの評価を落とすことなく、効率的なドメイン移行が可能になります。

リダイレクトに関するよくある質問

リダイレクトについて、よくある質問とその回答をまとめます。

301リダイレクトはいつまで設定すべき?

301リダイレクトは、少なくとも1年以上は設定を外さないように推奨されています。これにより、検索エンジンが新しいURLをしっかりとインデックスできる時間が確保されます。

リダイレクトされているか確認する方法は?

リダイレクトが正しく設定されているかどうかの確認方法として、旧URLにアクセスして、そのまま新URLのページが表示されれば基本的に問題ありません。

とはいえ、検索エンジンにも正しくリダイレクトを処理してもらうため、見た目上の確認だけでなく、ステータスコードもチェックしておいたほうが無難です。

ステータスコードの確認には、Google Chromeのデベロッパーツールを利用しましょう。

確認方法は以下のとおりです。

  1. 右クリック→検証をクリックし、「Network」タブを選択
  2. ログの保存を行うため「Preserve log」にチェック
  3. その状態で、ブラウザのアドレスバーにリダイレクト前のサイトURLを入力
  4. 「Name」列の隣にある「Status」列で301や302といったステータスコードが表示されればリダイレクト済み
デベロッパーツール ステータスコード

その他Google Chromeの拡張機能「Redirect Path」でも確認できるため、使いやすいものでチェックしましょう。

リダイレクトが失敗している場合、そもそもGoogleのインデックスのURLが更新されていない可能性があります。

その場合、Googleサーチコンソールを用いて新しいURLが正しくインデックスされているかチェックします。検索窓に確認したい新URLを入力し、その結果を確認してみましょう。

サーチコンソール URL

▼インデックスされている場合のメッセージ

サーチコンソール URLはGoogleに登録されています

▼インデックスされていない場合のメッセージ

サーチコンソール URLがGoogleに登録されていません

インデックス登録がされない場合、問題は大きく分けて二つに切り分けられます。一つは301リダイレクトの設定に問題があるケース、もう一つは301リダイレクトとは無関係にインデックスの更新が遅いかされていないケースです。

以上の手順によって、リダイレクト設定が正確に行われているか確認することができます。

リダイレクトはどのような場合に利用する?

リダイレクトは様々なシーンで利用されます。

例えば、重複ページやカニバリゼーションが発生している場合、掲載終了したページや404ページを関連ページへ302リダイレクトすることがあります。

また、ECサイトで商品が新しくなった場合、システム上で新しいページを作成しなければならないときに、旧ページから新ページへリダイレクトすることが一般的です。

リダイレクトを正しく理解して適切に設定しよう

リダイレクトの設定が正しく実装ができないと、正当な評価を受けられないどころか、ペナルティなど取り返しのつかない事態を招くことさえあります。

特に、初心者の方にはこのようなリスクを冒してまで自分で設定を行うより、専門家に依頼することを強く推奨します。

NYマーケティングは14年のSEO経験を持つ専門家が在籍しており、大規模なウェブサイトのSEO対策を得意としています。私たちの実績として、ポータルサイトの月間PVを1億まで増加させた事例があります。リダイレクト設定のような細かい内部SEO調整から、適切な戦略設計・実行までお任せください。

■おすすめ記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

中川裕貴のアバター 中川裕貴 1億PVの男

Twitter:@ny__marketing
NYマーケティング株式会社 代表取締役。
オトコなら誰でも知っている『ポケパラ』をつくった人。最大で月1億PVまでグロース。その後、NYマーケティング株式会社を創業。大規模サイトSEOが得意。YouTubeでは鬼マニアックなSEO情報を発信中。
詳しいプロフィールはこちら。