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ポータルサイトをグロースさせて利益を出すためには、SEOでの集客が不可欠です。
この記事では、レジャー系ポータルサイトを1から立ち上げ、13年かけて月間1億PVまで成長させた中川が、SEOに強いポータルサイトの作り方を徹底解説します。
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- ポータルサイトSEOで意識すべきこと
- エリア・カテゴリなどのマスター項目の設計
- ポータルサイトでSEO以外に重要なこと
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ポータルサイトのSEOで特に意識すべきこと
ポータルサイトは通常のメディアに比べて、情報が膨大かつ流動性が高いという特徴があります。
その特徴を加味した上で、ポータルサイトならではのSEO対策を、内部対策・外部対策・コンテンツの3つの観点から解説します。
内部対策
- Googleにもユーザーにも優しいサイト構造にする
- 低品質コンテンツへの対応を徹底する
Googleにもユーザーにも優しいサイト構造にする
ポータルサイトのSEOでは、MECEなカテゴリ設計や辿りやすい内部リンク設計を行い、Googleとユーザーにわかりやすいサイト設計をする必要があります。
ポータルサイトは、膨大な情報を扱うため、その分ページ数も多くなります。そのため、しっかりと情報を整理できておらず、検索エンジンやユーザーが「どこにどの情報があるかわかりづらい」作りになっているサイトが多いのが実情です。
Googleにもユーザーにも優しいサイト構造にすることは、詳細ページをしっかりとインデックスさせることや、一覧ページの上位表示に必須の対策です。
ポータルサイトのSEOでお困りの方は、まずはサイトの構造を見直してみましょう。
低品質コンテンツへの対応を徹底する
低品質コンテンツへの適切な対応をすることで、サイト全体の質とクローラビリティが向上しSEOに有利に働きます。
ポータルサイトは特性上、重複ページが発生しやすいため、意図せず低品質コンテンツが生み出されている可能性が高いです。
例えば、ポータルサイト内での検索条件が異なっていても、ほぼ同じ一覧ページが表示される場合があります。
この場合、リクエストパラメータが異なるため、URLは2つ存在しますが、表示されるページは同じであるため、重複ページと判定されてしまいます。
重複ページが発生した場合、状況に応じて、canonicalやnoindexの処理を行うことで、地道に対応をしていきましょう。
外部対策
外部対策とは、主に被リンクを獲得する施策のことです。ここでは、ポータルサイトならではの外部対策を紹介します。
- 掲載店舗・企業のホームページからの被リンク
- 保有しているデータを生かしたコンテンツを作成する
掲載店舗・企業のホームページからの被リンク
ポータルサイトでは、掲載店舗や企業のホームページにリンクを貼ってもらう工夫をすることが重要です。
そのためには、掲載店舗が自社のサイトにポータルサイトのリンクを貼るメリットがあることが重要です。
- キャンペーンや新メニューの情報が集約されているため、ポータルサイトに誘導したい。
- ポータルサイトの予約機能を活用したい。
- 良い口コミが集まっているため、ユーザーにアピールしたい。
また、アナログな手法ですが、営業担当が日々の関係を形成し、リンクを貼ってもらうように掲載店舗に働きかけることも重要です。
保有しているデータを生かしたコンテンツを作成する
ポータルサイトは、情報が膨大に集まります。その特性を生かして、統計データを活用したコンテンツの作成もポータルサイトならではの被リンク獲得の手法です。
例えば、求人アグリゲーションメディアの求人ボックスには、多くの求人情報を保有していることを生かした「給料ナビ」というコンテンツがあります。
この「給与ナビ」では、給与の動向を発表しており、他のメディアから「未経験から〇〇になる方法!給与や資格も紹介」といった職業を解説している記事内で、給与情報のデータソースとして被リンクが貼られています。
コンテンツ
- 詳細ページの数を増やす
- クチコミが集まりやすい仕組みにする
- 掲載店舗の都合に合わせすぎない
詳細ページの数を増やす
ポータルサイトのSEOでは、詳細ページの数を充実させることがSEO対策において重要です。詳細ページの数を充実させることで、リンク評価を一覧ページに送る量が多くなるため、一覧ページの評価が高まります。
また、ユーザビリティーの観点でも、ユーザーのニーズにあった店舗が見つかりやすくなるため、検索意図を満たしやすくなり、検索エンジンからの評価が高くなります。
クチコミが集まりやすい仕組みにする
SEOに強いポータルサイトを作るためには、クチコミを充実させることが重要です。クチコミが充実していることによるSEO上のメリットは以下の3つです。
- 差別化しづらい詳細ページが、オリジナルコンテンツになる。
- 多様なユーザーがコンテンツを生成するため、運営側の発想にはないクエリを拾うことができる。
- ユーザーの行動を一押しするコンテンツになるため、検索行動をサイト内で終わらせることができる。
口コミが集まりやすいサイトにするためには、ユーザーが口コミ投稿をするメリットを与える必要があります。口コミを投稿することで、サイト内で利用できるポイントがもらえたり、ランキング形式でユーザー同士が競えるような仕組みを作ると良いでしょう。
掲載店舗の都合に合わせすぎない
ポータルサイトの中には、掲載店舗のメリットを優先してしまい、一般ユーザーが求めていないコンテンツになっていることがあります。
例えば、掲載金額がポータルサイト内の露出(ランキングやサイト内オプション etc)に影響する仕組みにしている場合を考えます。この場合、ポータルサイトに広告費を払っている店舗が過度に優遇されてしまうと、ユーザーが求める情報と乖離が出てしまうので、注意が必要です。
今一度、「ユーザーが真に求める情報は何か?」という視点でコンテンツを設計しましょう。
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エリア・カテゴリなどのマスター項目の設計
ここからは、実際にポータルサイトの構造を設計する具体的な手順を解説します。
まずは、ポータルサイトの命にもなるエリアやカテゴリなどのマスター項目の設計をします。
マスター項目の設計を間違えてサイト構築を進めてしまうと、SEO対策で大幅なやり直しが発生し、サイト構築後の後戻りが発生してしまいます。それを防ぐために、Googleで検索されているキーワードを軸にして、マスター項目を設計する方法を解説します。
キーワード調査
まずは最重要なエリアのマスター項目の設計をします。ユーザーがエリアをどの粒度で検索しているのかを調査します。
例えば、ラーメン屋を探すシチュエーションを想定してみても以下のようなケースが考えられます。
- 「東京 ラーメン」という都道府県単位での検索
- 「渋谷 ラーメン」という地域名単位での検索
- 「道玄坂 ラーメン」という町名単位での検索
- 「東京タワー ラーメン」などランドマークを指定して検索
ユーザーがどの粒度で検索しているかのあたりをつけるためには、まず、既存の競合のポータルサイトを参考にすると良いでしょう。
その次に、カテゴリのマスター項目の設計を行います。今回は、例としてラーメン屋を探すためのポータルサイトを想定しているため、カテゴリは「しょうゆ系」「みそ系」「二郎系」「つけ麺」などが考えられます。
何をカテゴリとして設定するかは、サイトのジャンルによって異なります。ユーザーがそのジャンルで購入の意思決定をする際に重要な要因となりうるものをカテゴリとして設計すると良いでしょう。
例えば、ラーメンを探すポータルサイトである場合は、「味付け」「価格帯」「立地」などが挙げられます。
そのほか、サブカテゴリとして「こだわり条件」などのマスター設計も調査する必要があります。ラーメン屋のポータルサイトの場合、こだわり条件は『替え玉あり』『激辛ラーメンあり』などです。
マスター項目を設計
調査項目が決まったら、どのマスター項目を実際に採用すべきかを決定します。
その方法の一つとして、Googleキーワードプランナーで検索ボリュームを調査する方法があります。
地域のマスター項目を設計する場合を例に考えてみましょう。
- 東京 ラーメン:18,100
- 渋谷 ラーメン:33,100
- 道玄坂 ラーメン:590
- 東京タワー ラーメン:320
上記の調査結果から、どの粒度まで検索できる機能を設けるかを設計します。今回のケースでは、道玄坂や東京タワーでも300件以上の検索ボリュームがあったため、このキーワードも取りにいきたいです。
東京-渋谷-道玄坂 という風に階層構造で検索できるようにしましょう。ランドマークは地名ではないため、別で検索軸を設けます。
東京都では詳細の地名やランドマークも検索軸に含める結果になりましたが、大阪、愛知、三重など地方にいけば粒度が異なる可能性もあります。そのため、全都道府県で同様にキーワード調査をして、都道府県ごとに適切なマスターを構築しましょう。
また、こだわり条件などのサブカテゴリを設計する方法を紹介します。
項目のアイデアを出すために、キーワードプランナーだけではなくUbersuggestやラッコキーワードなどのキーワードリサーチツールも使いましょう。網羅的にキーワードを洗い出せるツールを使うことで、自分では思いつかないキーワードが見つかります。
また、こだわり条件の場合、地域やメインのカテゴリとは異なり、検索ボリュームが少なくても、マスター項目に含める場合もあります。Googleの検索ではあまり需要がなくても、そのカテゴリがあることでポータルサイトの利便性が高まると判断できる場合は、マスター項目に追加しましょう。
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一覧ページ、詳細ページのコンテンツ設計
競合調査
既存のラーメン店ポータルサイトを複数調査します。一覧ページ、詳細ページのコンテンツを洗い出していきます。地道な作業になりますが、丁寧に行っていきましょう。
競合を参考に必要なコンテンツの精査
まずは競合サイトのコンテンツを参考に、ユーザーにとって必要だと考えられるものをピックアップします。
一覧ページであれば、店名や営業時間などの基本的なものから、メニュー、口コミなどユーザーが一覧ページで店舗を比較するのに役立つコンテンツを設計します。
競合にない独自コンテンツのアイデア出し
競合サイトを参考にしてコンテンツ設計をしたら終わりではありません。競合サイトには無いが、ユーザーが顕在的・潜在的に求めるコンテンツを考え出し、それを設置することで差別化を図れます。
「こういう検索機能があったら便利だな」とか「こういう店舗のリアルタイムな情報があったらお店に行きたくなるな」など、ユーザーインサイトから独自のコンテンツを考え出しましょう。
自分たちだけではアイデアの幅に限界があるため、実際にターゲットとなるユーザーにインタビューをするのも一つの手です。
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ポータルサイトを伸ばす上で、SEO以外に重要なこと。
最後に、私が13年間ポータルサイトを運営してきた中で、SEO対策以外に力を入れてきたことをお伝えします。
- 使いたくなるUI/UX
- 愛されるブランディング
- 課金ポイントの設計
使いたくなるUI/UX
ポータルサイトは、コーポレートサイトやメディアサイト以上にUI/UXが重要です。ユーザーが最適な情報を探すのを手助けできるような作りにする必要があります。利用したくなるようなポータルサイトを作るには、以下のような条件を満たす必要があります。
- いきたい情報に少ないタップ数でいける。
- 検索できる条件がユーザーのニーズに合っている。
- 直感的に操作できる。
- ページの読み込みスピードが早い。
愛されるブランディング
ポータルサイトの集客にはSEO以外に「〇〇といえばこのポータルサイト」というようなブランディングが重要です。
つい、サイト内に滞在したくなるような機能や仕組みを作り、ユーザーに愛されるポータルサイトを目指しましょう。
また、SEOの観点でも、ブランディングを行い指名検索が増えることで、サイトの評価が高まりSEOに有利になります。
課金ポイントの設計
ポータルサイトを収益化するためには、課金ポイントの設計も非常に重要です。例えば、掲載店舗の課金ポイントを「来店予約」などの成果報酬にした場合を考えます。この場合、掲載側のリスクが抑えられるため、サイト側は掲載数を増やしやすい反面マネタイズが遅れてしまいます。また、「ポータルサイトで集客しよう」という掲載店舗のコミットメントも薄れるため、ポータルサイトを盛り上げる協力を得られにくいというデメリットもあります。
一方で、掲載するだけで料金が発生する掲載課金型にした場合、サイト側からするとマネタイズの時期が早まるだけでなく確実性も出るため、収益の見込みが立ちやすくなります。しかし、この場合、店舗側が集客の不確実性がある中でサイトに掲載するリスクがあるため、ポータルサイト側は掲載数が確保しづらいというデメリットがあります。
⇒ポータルサイトの収益化やビジネスモデルについて解説した記事
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ポータルサイトSEOの実例(プライベートサロンナビ)
弊社NYマーケティング株式会社が2024年2月から運用を開始した「プライベートサロンナビ」という個人サロン特化ポータルサイトで実例を見ていきましょう。
エリア・ジャンルは競合サイトや専門家の意見を取り入れながら設計しました。
立ち上げ初期に最も重要な掲載店舗の集め方については試行錯誤の結果、実際にお店に施術を受けに行き掲載の説明をしに回りました。リアルで会うことで信頼が生まれ、そこから多くの紹介が発生して掲載店舗が一気に増えていきます。
掲載店舗への営業戦略は扱うジャンルや業界によって変わります。どのようにアプローチすれば掲載をしたいと思っていただけるかを熟慮し、PDCAを回しながら最適な方法を見つけ出して下さい。
⇩YouTubeでもプライベートサロンナビの状況をシリーズ化して解説しています。
まとめ
この記事では、NYマーケティング代表の中川が、ポータルサイトを1億PVまで成長させた経験を元に、SEOに強いポータルサイトの設計方法をご紹介させていただきました。
ポータルサイトは、ページ数が膨大であるゆえ、通常のサイト以上にSEO対策を行う余地があります。
その分、難易度も高いため、知らない間にSEO的にマイナスになってしまう運用を行っているケースもあります。
もし、自社のみでの運用に限界を感じていましたら、ぜひ弊社中川までご相談ください。無料でSEO診断を行わせていただいております。(初回のみ)
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