SEO施策の1つに、「リッチスニペット」があります。
リッチスニペットを効果的に活用すると、ユーザーへ視覚的に情報を伝えられ、クリック率向上も期待できます。
リッチスニペットの重要性や設定方法を理解し、SEO施策を徹底しましょう。
リッチスニペットとは
リッチスニペットとは、検索結果に表示される視覚情報です。
例えば、居酒屋の名前を検索した際に表示される星の数や、価格帯の情報がそれにあたります。
リッチスニペットが表示されることで、どのような情報が記載されてるかを伝えることが可能です。
それによって、クリック率向上も期待できます。
ただし、リッチスニペットを設定したからといって、必ず表示されるとは限らないため、注意が必要です。
ちなみに2022年4月現在、リッチスニペットは「リッチリザルト」という言葉に内包されています。
リッチリザルトとは、多くの視覚的な機能が追加された検索結果のことです。
<ul>
- <li>リッチカード</li>
- <li>リッチスニペット</li>
- <li>エンリッチスニペット</li>
</ul>
を併せた言葉となっています。
※リッチカード:Google検索結果に写真と簡単な説明文を左右へスクロールできる表示機能のこと。
※エンリッチリザルト:リッチスニペットを拡張してユーザーの目を引くポップアップなどが表示される情報
【注意】リッチスニペットはSEOに直接的には影響しない
リッチスニペットはSEOへの直接的な影響はありません。
Googleはリッチスニペットと検索順位の関係はないと公式的に発表しています。
<quote>
サイトに構造化データを実装すると、競合他社のサイトよりも上位にランキングされますか?
構造化データ自体は一般的に、ランキング向上につながる要素ではありません。ただし、構造化データがあると Google がページの内容を理解しやすくなるため、関連性がある場合に表示されやすくなったり、さまざまな検索機能の対象になったりします。
</quote>
引用元:https://developers.google.com/search/blog/2020/08/rich-results-search-console?hl=ja
あくまで、SEOで最も重要なのは「ユーザーに役立つかどうか」です。
そのため、まずはユーザーに役立つコンテンツを作ることを優先し、その次にリッチスニペットの対策をしましょう。
リッチスニペットのメリット
リッチスニペットのメリットは、以下の2つです。
<ul>
- <li>Googleがページ内容を理解しやすくなる</li>
- <li>ユーザーのクリック率が向上する</li>
</ul>
メリットを理解し、サイトの目的達成に近づけるよう対策しましょう。
Googleがページの内容を理解しやすくなる
リッチスニペットを用いることで、Googleがページの内容を理解しやすくなります。
リッチスニペットを表示するために使用するタグによって、本来ならGoogleが理解できない内容も理解できるようになるからです。
例えば、「田中太郎」という文字を見て、人間は人の名前だと理解できます。一方で、Googleからしたら「田中太郎」という文字列としか認識できないのです。
ただ、リッチスニペットを表示させるために情報へのタグ付けを行うことで、Googleがページ内容を理解しやすくなります。
先ほどの例でいうところ、「田中太郎」が人の名前であるというタグをつけることで、クローラーが「田中太郎」を人の名前として理解します。
クリック率が向上する
リッチスニペットを用いると、クリック率が向上します。画像やレビューなどが検索画面の一部に表示されるため、クリックした後の内容が想像しやすくなるからです。
例えば、
<ul>
- <li>評判について知りたいユーザーにはレビュー</li>
- <li>商品の購入を検討しているユーザーには価格</li>
</ul>
が表示されることで、ユーザーから「求めている情報がある」と判断されやすくなります。
リッチスニペットの種類
リッチスニペットは画像や評価など、30種類以上あります。よく利用されるリッチスニペットの特徴・内容を紹介します。
画像
リッチスニペットの1つとして、画像があります。ユーザーの目を引きやすく、かつ視覚情報としてインパクトを与えられるリッチスニペットです。
商品レビュー
商品レビューのリッチスニペットには、星の数・レビュー数が表示されます。
価格
商品レビューと同時に表示されやすいのが、価格のリッチスニペットです。
商品の価格帯を伝えることで、購買意欲を刺激できるため、通販サイトなどに最適です。
商品の価格帯を伝えることで購買意欲を刺激できるため、通販サイトなどに最適です。
開催日程・スケジュール
イベントなどの開催日程・スケジュールも、リッチスニペットとして表示されます。
動画
リッチスニペットの中には、YouTubeなどの動画もあります。レシピ集など、動画のほうが理解しやすいものが動画で表示されやすいです。
よくある質問(FAQ)
よくある質問のリッチスニペットには、特定のトピックに関する質問・回答の一覧が表示されます。
表示された質問は、展開ボタンで回答を閲覧できます。回答には指定HTMLタグを使用し、<a>タグを設定すればサイト内のページとつなぐことも可能です。
求人情報
「地域+求人」「地域+職種」などで検索すると、検索結果に求人一覧が表示されます。
求人のリッチスニペットは、検索結果への文字情報だけでなく、ロゴ・クチコミ・評価・仕事の詳細まで表示可能です。
その他
リッチスニペットの種類は、上記のほかにも
- パンくずリスト(トップページから該当ページまでのリンク経路)
- 特定サイト内を直接検索できる検索窓
など、30種類以上あります。
詳細は、Googleが公表しています。リッチスニペットの最新情報を取得し、SEO施策の1つとして活用しましょう。

リッチスニペットの設定方法
リッチスニペットの設定方法を紹介します。いずれの方法でも問題なくリッチスニペットの設定を行えるため、自身に合った方法で行ってみてください。
1.構造化データをHTML上に直接マークアップする
1つ目に、構造化データをHTML上に直接マークアップするという方法があります。
構造化データのマークアップとは、クローラーに対してサイト内容を理解してもらえるように、HTML上にタグ付けすることです。
具体的なマークアップ方法は、以下の通りです。
<div itemscope itemtype=”http://schema.org/Corporation”>
<span itemprop=”name”>NYマーケティング株式会社株式会社</span>
</div>
また、JSON-LDというJavaScriptを使ってページ内に挿入する方式で記述すると、以下のようになります。
<script type=”application/ld+json”>
{
“@context” : “http://schema.org”,
“@type” : “Organization”,
“name” : “NYマーケティング株式会社”
}
</script>
2.構造化データマークアップ支援ツールを用いてマークアップする
リッチスニペットの設定方法には、「構造化データマークアップ支援ツール」を用いてマークアップするという手法もあります。
3.データハイライターを用いてマークアップする
データハイライターとは、サイトの構造化データのパターンをGoogleに伝えるツールです。ソースコードを使用しなくても、マウス1つで選択部分へ簡単にタグ付けができます。
データハイライターは、サーチコンソールと連動しているGoogleアカウントを用いてログインすることで使用可能です。
リッチスニペットの表示条件
リッチスニペットには、主に3つの表示条件があります。
- 正しく実装できている
- Googleのガイドラインに沿っている
- 検索クエリとの関連性が高い
表示条件をクリアしていないと、SEO効果に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
正しく実装できている
構造化データのマークアップに間違いがあると、クローラー・検索エンジンはサイト情報を正しく認識できません。そのため、リッチスニペットを表示させるためには正しく実装できているかのテストを行うことが重要です。
具体的にはは、
- 構造化データテストツール
- リッチリザルトテスト
を利用して確認しましょう。
より詳細なやり方は、後述します。
Googleのガイドラインに沿っている
リッチスニペットは、Googleのガイドラインに沿って設定する必要があります。下記は、Googleガイドラインを一部抜粋したものです。
- 最新の情報を提供する
- オリジナルコンテンツを公開する
- 虚偽のレビューやページの内容と関係のないコンテンツなどをマークアップしない
- ページに関連する画像を実装する
ガイドライン違反が認められた場合は、リッチスニペットの表示ができなくなるというペナルティが課せられます。
検索クエリとの関連性が高い
検索クエリと関係性がないリッチスニペットの表示は避けましょう。
Googleから高評価を獲得するためには、ユーザーに役立つ・満足度の高いコンテンツの制作が重要です。
サイト内容と関係のないリッチスニペットを表示させると、ユーザーに役立つコンテンツにならないだけでなく、Googleからスパムと判断される可能性もあります。
リッチリザルトテストを必ず行おう
リッチスニペット(リッチリザルト)を設定したら、正しく実装されているかのテストを行いましょう。公開後に間違いが発覚すると、修正のための時間や手間がかかってしまうためです。
Googleが提供しているリッチリザルトテストでは、下記項目がサポートされています。
- パンくずリスト
- データセット
- イベント
- FAQ
- ファクト チェック
- How-to
- 求人情報
- ロゴ
- 商品
- Q&A ページ
- レシピ
- サイトリンク検索ボックス
- 動画
また、構造化テストツールを用いて、構造化データの確認をしておくこともおすすめです。
URLやソースコードを貼り付けて「検証」ボタンをクリックするだけで、構造化データの正誤・マークアップ要素不足の有無を診断してくれます。
リッチスニペットに関するよくある質問
リッチスニペットに関するよくある質問に回答します。
リッチスニペットとリッチリザルトの違いは?
リッチスニペットとリッチリザルトに大きな違いはありません。簡単に述べると、古い呼称がリッチスニペット・新しい呼称がリッチリザルトです。
以前は、リッチリザルトという言葉がなく、
- リッチスニペット
- リッチカード
- エンリッチリザルト
という3つの呼称がありました。
しかし近年、すべてを併せた言葉として、リッチリザルトが使われています。
リッチスニペットはWordpressでも実装できる?
プラグインを使用することで、Wordpressでもリッチスニペットを実装できます。
下記がおすすめのプラグインです。
プラグイン | 価格 | リッチスニペットの種類 |
Yoast SEO | 無料 | ・FAQ・HowTo |
Schema – All In One Schema Rich Snippets | 無料 | ・レビュー・イベント・商品・レシピ・ソフトウェア アプリ・動画・記事・サービス |
Rank Math | 無料 | ・評価(星)・価格・レビュー数 |
リッチスニペットを活用して、効果的なSEO対策をしよう!
リッチスニペットを実装して、ユーザーの求めている情報を視覚的に訴え、クリック率を上げることで、SEO効果につながります。
とはいえ、高いSEO効果を目指すためには、上質なコンテンツが必要不可欠です。
そのため、リッチスニペットの設定だけでなく、ユーザーに役立つコンテンツと組み合わせて、効果的なSEO対策をしましょう!

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